ミューザ川崎夜ピアノ 1月(2026) 阪田知樹
先週の土曜( 3/13)の「題名のない音楽会」の放送で、ピアニストの阪田知樹さんが出演されていました。タイトルは「リストに学ぶ!売れるコンサートの音楽会」。途中から見たのですが、ちょうどリスト作曲パガニーニのラ・カンパネラを演奏しているところでした。下に番組のバックナンバーHPを貼っておきます。しばらくは演奏の触りを聴けると思います。
阪田知樹さんについては、今年1月にミューザ川崎の夜ピアノシリーズで初めて演奏を聴き、こんなにすごい人がいたのかと衝撃を受けました。その時はウェーバーの生誕と没後年を記念したプログラムでしたが、音楽や作曲家の繋がり等かなり研究しているので、パンフレットの解説も興味深い内容になっていました。
東京芸大を経て、ドイツ・ハノーファー音楽演劇大学修士首席で修了。現在もハノーファー大学院のソリスト課程に在籍中。2016年にリスト国際ピアノコンクール優勝、2021年エリザベート王妃国際音楽コンクールピアノ部門第4位。19歳の時にヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで最年少入賞など、数々の受賞歴があります。
2026.1.27
阪田知樹ピアノ・リサイタル @ミューザ川崎シンフォニーホール
テーマは、~ウェーバー没後200年&生誕240年記念~「ウェーバーを讃えて」でした。


その時まで、阪田さんの演奏を聴いたことがなかったのですが、
ピアノが歌っているかのような繊細な美しさ、一方で、ピアノ1台でオーケストラが演奏しているようなダイナミックな強弱の波。
名前だけは知っていましたが、これほどすごいピアニストとは…、感動的でした。
演奏曲目:
●グルック(G.スガンバーティ編曲):歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》より「メロディ」《精霊の踊り》
●モーツァルト:グルックの歌劇《メッカの巡礼者たち》のアリエッタ「われら愚民の思うは」の主題による10の変奏曲 KV455
●ウェーバー:ピアノ・ソナタ第2番 変イ長調 Op.39
●シューベルト:3つのピアノ小品 D946
●ウェーバー(リスト編曲):コンツェルトシュテュック ヘ短調 S.576a
ウェーバーがテーマなのに、何故他の作曲家の曲がと思えるのですが、その理由を阪田さんの解説から引用すると、
グルックとモーツァルトの選曲:
「オペラ作曲家であったウェーバーにつながる系譜という意味合いで、グルックとモーツァルトを配した」ということ。オペラ大家のグルックの最も有名なオペラ作品《オルフェオとエウリディーチェ》の第2幕第2場面の「精霊の踊り」を選曲。
続いて、グルックと同時代に活躍したモーツァルト。1783年にグルックが来場していたとされる演奏会で、グルックに敬意を表しモーツァルトが即興で披露したというグルックの歌劇をテーマにした「10の変奏曲」。因みに、モーツァルトの妻、コンスタンツェは旧姓がウェーバーで、ウェーバーの従妹(姉)なのだそうです。
ウェーバーのピアノソナタ:
ウェーバーはオペラ作曲家と同時に卓越したピアニストであり、ピアノソナタを4曲残しています。戦前まではよく演奏されていたものの、昨今ではあまり演奏されなくなっているという。阪田さんは、中学生時代からウェーバーのソナタ全4曲を練習していて、今回はウェーバーの周年記念とうう絶好のタイミングの披露となったようです。
ウェーバーと交流のあったシューベルト:
ウェーバーの「魔弾の射手」を高く評価していたシューベルト。1822年にウェーバーと知り合い、自身のオペラをウェーバーに上演してもらうべく楽譜を送り、ウェーバーから好感触を得ていたのだが、その後のやり取りで機嫌を損ねたのか、上演は立ち消えになったという。阪田さんが選んだ3つのピアノ小品は、シューベルトが亡くなる半年前の作品。シューベルトらしい素朴な面や感情の起伏表現など、聴きごたえがあります。
リストとウェーバー:
ウェーバーのコンツェルトシュテュックは、メンデルスゾーンやリストなど多くのピアニストがレパートリーにしていたピアノ小協奏曲。元は、十字軍として戦地に赴く男性の恋人を主役としたオペラ曲で、ウェーバーの本領が発揮された作品だといいます。リストはウェーバーの作品を高く評価し、原曲に基づき超絶技巧を盛り込んだ稀に見る難曲として仕上げたということです。阪田さんは、「この編曲は19世紀後半に一度だけ出版されて以降絶版になっているが、そのオリジナルをヨーロッパで入手した」とのこと。
[アンコール曲]
○シューマン(リスト編):春の夜
○ラフマニノフ(阪田知樹編):ここは素晴らしい処op.21-7
○ラフマニノフ:楽興の時第2番op.16-2
阪田さんは歌劇や歌曲がお好きなようです。研究熱心でピアノ曲だけに固執せず、レパートリーが豊富なところも魅力です。
この日、主催の神奈川芸術協会から2026年カレンダーを頂きました。
